猫日

今日、あの三毛さんに初めて触った。
いつもつーんとしているあの猫に。
何年越しかの思いが達成された日である。

一緒に飼われているハチワレさんは三毛さんの動向が気になるらしく、
わたしが三毛さんの喉の辺を撫でている間、
「いいんですか!姐さん!」という感じにしきりと鳴いていた。

だんだん逃げなくなってきたのはうれしい。
でも…。
三毛さんは元気がない。毛艶が悪く、耳のあたりの毛が抜けていた。
抵抗する元気も失せて、しかたなく触らせてくれたんだろうか…。

だったら。
もう触らせてくれなくていいよ。
またわたしのことなんかつーんと無視するくらい元気になってよ。


[:W240]
2匹で夕涼み中に突撃。迷惑そう。



ハチワレはすかざずすーーっと逃げて離れたところへゴロン。

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しばらく経ってハチワレが塀に上へ。しかし三毛さんはいけず。



「ふんっ!しつこいおばさんじゃわ」



「カメラ目線とかやらんのじゃからね」
「そうじゃそうじゃ」



「今度は目をそらしたまま座ってやるんじゃ」
「…姐さんこいつ懲りてませんよ」



「ほらっ!あんたも座る!」
「へいへい」



「無視無視!」
「(やっぱりぺったりちゃおーっと)」



「ふん!」
「姐さん…ガンコ…」


この後三毛さんはわたしの文字通りの猫なで声に籠絡されたのであった。
でもまあ、いやいや、かもしれんけどね。